サーフ文庫

CASHの人気からコミュニケーションコストとサービスの関係を考えてみた

こんにちは。

このブログは「サーフ文庫」を運営する中で、日々考えたこと、実行したことを公開する日記です。

6月末に公開されたCASH(キャッシュ)というサービスが一部の人たちにすごく人気なようで、メディアで話題になっています。

「CASH」はスマホで撮影したブランド品の洋服やスマートフォン等のガジェットを換金できる質屋アプリだ。「質屋」というのがポイントで、まずは質に入れるものをスマホで撮影する。撮影された写真から査定を行い、査定額はすぐに提示されお金もすぐに受け取り可能だ。それに対して利用者はお金を受け取り、2か月以内に返金するか、質に入れたモノを送ってお金は受け取るか、いずれかの対応になる。
-ハフィントンポストの記事「質屋アプリ「CASH」が一日でサービスを停止した、たった一つの理由。」より引用

不要なモノを売る時の選択肢としては、リアル世界では街のリサイクルショップやBOOK-OFF、WEBではヤフオクやメルカリが一般的ですが、CASHは新たな選択肢になりそうです。

ではCASHはそれまでのサービスと何が違うのか?

それは不用品を売ると決めて、実際に売るまでのコミュニケーションコスト(以下CC)の低さです。

街のリサイクルショップで売る場合は家を出てお店に行き、店員とやり取りしなければいけませんし、メルカリでも売る商品を掲載して、その後買い手と値引き交渉やら評価などのコミュニケーションが発生し、お金が振り込まれるまで一週間近くかかります。

それに比べCASHは手元にある不要なモノをアプリ内で写真に撮ると査定金額が表示され、それに納得し「キャッシュにする」ボタンを押せば、商品を発送する前でも売買成立。

つまり実際に売ってお金に変わるまでのCCが低い。

「メルカリに出すのすら面倒くさい人という人が実は多いという事実。」起業家の家入一真さんのTweetが印象的でした。

僕が想像するに平日の日中に仕事をバリバリしている都心部の人ほどCCを高く感じていると思います。

スマホの普及によって何処(Where)でも何時(When)でも誰(Who)とでもコミュニケーションを簡単に取れるようになったことで、一日の中でのコミュニケーションの量が増え、一つ一つのCCが高くなりました。(以前は一つ一つのCCが低く、質を保つことが出来た。)

それではこれからのWEBサービスはCCが低い、時短で便利さを満たすものばかりになるのだろうか?

僕はそうは思いません。CCが高いサービスと低いサービスに2極化すると予想します。

 

例えば、個人から家を借りるシェアリングサービスで有名なAirbnb(エアービーアンドビー)はCCがかなり高いサービスです。予約してからホスト(貸し手)とメッセージ交換したり、わざわざ街の中心部から離れた家まで行って、ホストと一緒の空間でお喋りして過ごさなければいけません。

街の中心部にあるホテルに泊まったほうがよっぽどCCは低い。

それなのに何故多くの人が利用するのだろうか?CASHを利用する人とAirbnbを利用する人は全く別の人なのだろうか?

同じ人が両方のサービスを使うことは十分ありえます。それは曜日、時間帯、場所によってCCの感じかたが変わるからです。

 

平日の日中にコミュニケーションの洪水と格闘しているからこそ、休日や旅行先ではコミュニケーションの数を減らし、一つ一つの質を高める。

そんな時はCCが高いサービスも選ばれます。(もちろんただ単にCCが高いのではなく、楽しいワクワクするものでないといけませんが….)

また男性か女性か、若いか年輩か、都心に住んでいるか地方に住んでいるかでもCCの感じかたに違いがあると思います。

僕はこの春に神奈川県藤沢市に引越してきて、自分(35歳)より年輩の女性と何人か知り合いました。

そして彼女たちとLINEでコミュニケーションをとることがあるのですが、返事の速さにビックリすることがあります。

これは仮説ですが、都会より地方の、若い人より年輩の人、男性より女性のほうがCCを低く感じやすい気がします。

メルカリは売り手と買い手のチャットによるコミュニケーションの楽しさに特徴があり、CCがそこそこ高めのサービスですが、創業者の山田さんのインタビューによると地方の女性をターゲットにしてスタートしたようです。

 現在、『メルカリ』の典型的なユーザーさんは、地方に住んでいるような若い女性なんです。
-CAREER HACKの記事より引用

以上のことをまとめると、コミュニケーションに溢れた今の時代に新しくサービスを作る上では、何処(Where)の誰(Who)がどんな状況(When)で使うかを想像することが大切ということ。

それによって便利さを追求してCCが低いサービスを作るか、楽しさを追求してCCが高いサービスを作るかが変わってきます。

ご覧いただきありがとうございました。いつか、お会いしましょう。